こんにちは、みかづきです^^
今回は「レペティション」について解説します。
いきなりですが、陸上の練習メニュー「レペティション」について次のような悩みはありますか?
- レペティションってどんな練習?
- 距離やレストの時間はどのくらい?
- インターバル走との違いを知りたい!
この記事を読むことで、上記のような悩みを解決できます!
それでは10年以上ランニングをしている筆者が、レペティションについて解説します。
レペティションとは?
レペティションとは、十分なレストを挟みながら設定した本数を、全て全力で走るトレーニング方法のことを言います。
具体的な例として、1000m×3本のレペティションをするとします。
この時、1本目の1000mを全力で走った後に15分間しっかりと休み、その後2本目を全力で走ります。
2本目を走り終わった後に15分間その場でしっかり休んで、その後3本目を全力で走ります。
インターバル走との違い
レペティションとインターバル走の違いは、スピードの出し方とレストの繋ぎ方です。
インターバル走では、1本と1本の間のレストがジョギングまたは少ない時間で繋ぎます。
それに対してレペティションは、1本と1本の間のレストを十分な時間をかけてその場で止まる・ウォーキングで繋ぎます。
また、インターバル走では全力に近い9割の出力で走るのに対して、レペティションは1本1本を最大出力で走ります。
比較 | レペティション | インターバル走 |
スピードの出し方 | 常に全力で出し切る | 9割くらいの力で走る |
レストの繋ぎ方 | 十分な休息時間を確保 | ジョギングまたは少ない時間 |
これよりレペティションは、短距離選手の練習に近いトレーニングと言えます。
レペティションの効果
レペティションというトレーニングをする目的は、次の3つの効果があるからです。
- 超回復による肉体の強化
- 無酸素性運動への耐性がつく
- 瞬発的なスピード感が身につく
1つずつ、深掘りします。
超回復による肉体の強化
レペティションは全力で走るため、心肺機能および肉体に大きな負荷をかけることができます。
速いスピードに対して心肺機能が対応していくだけでなく、筋肉を傷つけて超回復を促します。
超回復により肉体は、今よりも強い状態へと生まれ変わります。そのため、短期的な肉体の強化にも向いています。
もちろん、陸上中長距離種目は、ジョギングなどの有酸素運動が基礎となります。
そのため、有酸素運動によって基礎作りができている上で、さらに肉体を強化することができるということです。
無酸素性運動への耐性がつく
全力疾走をすると、より多くのエネルギーをカラダが必要とするため、多量の乳酸が発生し疲労の原因を引き起こします。
レペティションをすることで、この乳酸がカラダに蓄積しても走れるようになると、レース中でもより速く走れるようになります。
全力で走ると乳酸がたまりやすい理由として、「酸素を取り込んでエネルギーを作るための時間がないので、筋肉に蓄えられたグリコーゲンをピルビン酸から乳酸に分解するというメカニズムよりエネルギーを生成するから」です。
(厚生労働省「e-ヘルスネット」より)
このメカニズムにカラダが慣れてくると、今の実力よりもより強いカラダを作ることができます。
そのため、レペティションをすることで、速いペースに対応することができるカラダを得ることができます。
瞬発的なスピード感が身につく
1本1本出し切って走るレペティションは、スタートと同時にすぐに最高到達速度まで上げて走ろうとします。
普段のジョギングはもちろん、スピードを上げて走るビルドアップ走ですら、すぐに速いスピードを出して走ることはありません。
レース本番でスロー展開になった時、急なペースアップが必ずありますよね。
そういったレースの急なペースアップに対応しやすくなるだけでなく、自分から仕掛ける瞬発力も磨くことができます。
実際に筆者は試合で、レペティションをよくやっていた選手が瞬発的なロングスパートをかけたのを見たことが多々あります。
スピードを急に出す瞬発力を養うには、かなり有力なトレーニング方法となります。
レペティションのやり方
レペティションは全力で走るため、設定ペースを設ける必要は特にありません。
そのため、距離と本数、レストで休む時間を決める必要があります。
レスト(休息時間)の取り方
レスト(休息時間)は、8分~15分くらいが一般的です。
200mなどの短いレペティションであれば8分~10分、800mや1000mなどの長いレペティションであれば10分~15分と長めに休むのが効果的です。
レストは、息が整い筋肉が回復することが目的です。そのため、人によっては15分以上休息時間をとっても大丈夫です。
オススメの練習メニューとして、例を出しながら説明します。
中学生にオススメのレペティション
200m×6本(レスト:8分)
200mのレペティションをする時は、短距離と一緒にするものオススメです。
短距離選手と一緒に走ることで、部員の少ない部活でも大人数で練習ができますし、競い合うことも可能です。
短距離のスピード感を感じることで、よりスピードを磨くことができる良い機会になります。
また、200mはグランドでも良いですが、坂道でレペティションを行うとより大きな負荷をカラダにかけることができます。
坂道でのスピード練習は、日本マラソン界のトップランナー「大迫傑選手」も取り入れている重要なトレーニングになります。
400m×6本(レスト:8分)
中学生であれば、400mのレペティションの本数は5本~6本するのが怪我をしない本数です。
筆者も中学生の時は、400mレペティションの本数は6本で行いました。女性の人は、5本でもOKです。
400mのレペティションは、800mや1500mのスピードに活かせるトレーニングになっています。
学校のグランドや外周でもできますので、場所を選ばずにできるレペティションになっています。
1000m×3本(レスト:15分)
1500m、3000mでスピードを上げたい人にオススメの練習メニューです。
1000mを全力で走ることで1500mの選手にとっては入りの1000mのイメージになりますし、3000m選手にとっては、1000mのペース感を向上することができます。
レペティションは全力で走るため、レース本番で始めの1000mがいつもよりゆっくり感じて楽に走れるようになります。
このように、レペティションはスピードのキャパを広げるトレーニングともなります。
マラソンにオススメのレペティション
1000m×3本(レスト:15分)
マラソンに向けて市民ランナーの人がレペティションをする時、1番オーソドックスとなる練習が1000m×3本になります。
サブ3以上の実力がある人は、もちろん本数を多くしても良いです。ただ、サブ4~サブ6くらいの走力では、1000m×3本で十分です。
なぜなら、マラソンの基礎となる練習はジョギングだからです。
そのため、初心者の人はレペティションをするなら、レストをジョギングで繋ぐインターバル走がオススメです。
まとめ
レペティションは、トレーニングでもトップレベルの強度です。
そのため、頻繁に行うことができないトレーニングになるので、ジョギングやペース走と上手く組み合わせて行うことが最適です。
土台となるジョギングでしっかりと足を作り、その上でスピードを磨くためにレペティションを取り入れるという手順でトレーニングしましょう!
薄底シューズから厚底カーボンシューズまでまとめましたので、自分に合うシューズで練習してみてください!
おわりです^^
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